妊娠中でも回転寿司に行きたい!でも、生の魚って食べてもいいの?
と心配になりますよね。妊娠中回転寿司でどんなものを食べても良いのでしょうか?
こちらでは妊娠中の回転寿司について紹介致します。
妊娠中回転寿司で食べれるものは何?
スシローやくら寿司、はま寿司、かっぱ寿司など回転寿司で使われる魚は
冷凍保存されたものを使用しています。(一部魚を除きます)
生で危険性のあるものはアニサキスの心配がありますが、
鮭やイカなどは冷凍して死滅させていますので、
回転寿司の場合、生の状態で食べても問題ありません。
問題になるのはリステリア菌です。
これは生の魚介類に存在する可能性があり、
健康な人が食べてもリステリア菌による食中毒は日本では報告がないくらい
少ないのですが、妊娠中や高齢者など免疫が低下している状態の方が生の魚や魚介類を食べると
リステリア菌の食中毒になる可能性があるため、
回転寿司で食べれるネタは加熱したもの限定になってしまいます。
加熱されているものでも例えばレバーがネタとして乗っていたり、うなぎや穴子などは
食べ過ぎるとレチノール(ビタミンA)の摂りすぎになるため、
そういった注意点はあります。
リステリア菌に感染するとどうなるの?
母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版
参照:厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確立で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科
というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
具体的に妊娠中に食べれる寿司ネタは?
安全に食べれるネタとしては、
ツナコーン
ボイルエビ
エビアボカド
エビチーズ
エビ天にぎり
ボイルガニ
玉子
カッパ巻き
梅きゅうり巻き
しんこ巻き
かんぴょう巻き
サラダ巻き(軍艦)
カルビ軍艦
ハンバーグ
蒸しホッキ貝など加熱された貝
穴子
うなぎ
コーン軍艦
ツナサラダ
カニ風サラダ軍艦
納豆巻き(軍艦)
しらす(生でない釜揚げした物)
加熱したタコ
いなり
など加熱されているものは問題なく食べることができます。
マグロは注意が必要
クロマグロ(本マグロ)、ミナミマグロ(インドマグロ)、メバチマグロ、
クロカジキ、メカジキ、マカジキなどのマグロ類にはメチル水銀が含まれています。
妊娠中に水銀を摂取しすぎると、胎児の中枢神経の発達に影響を及ぼすとされています。
ですので、妊娠中はマグロなどのメチル水銀が多く含まれている水産物は
合計で週におおむね50~100g程度以下にすることが勧められています。
参照:日本生活協同組合連合会
なお、くじらやイルカなどにもメチル水銀が多く含まれています。
サンマやイワシ、サバなどメチル水銀濃度が低い水産物を控える必要は特にありません。
では、50~100gというのはどれくらいの量になるのか見ていきましょう。
一貫のネタの重さは平均で15g程度あります。
ですので、マグロ(トロも含む)は3~6貫程度食べることが出来る計算になります。
ネタの中には大ぶりのものもありますので、15gという数値は参考までにとどめてください。
といってもマグロは生ものなのでリステリア菌が存在する可能性があるため、
食べることはあまりないかと思いますが、気になるものとしてはツナでしょう。
ツナはキハダマグロやビンナガマグロ、カツオなどから作られており、
これらの種類は通常量摂取しても問題がないと厚生労働省でも言われています。
参照:厚生労働省
赤だしにマグロが入っていた場合は注意が必要になります。
うなぎや穴子を食べ過ぎるとどうなるの?
妊娠中に1日に摂取しても良いビタミンA(レチノール)は上限は5000IU(1500μg)となっています。
なお、ビタミンAの必要量は1日2000IU(600μg)です。
妊娠3ヶ月までのビタミンA(レチノール)の過剰摂取は赤ちゃんの耳の形態異常の可能性が高くなることがわかっています。
うなぎ(蒲焼き)は100gあたりレチノールが5000IU含まれていますので、
うなぎを100g食べただけで上限に達してしまいます。
参照:にしのはら歯科医院
なお、回転寿司には穴子もネタとしてありますが、
穴子100g中にレチノールは2000IU程度含まれていますので、
穴子も注意が必要です。
参照:松井泉
では、一貫あたりのうなぎや穴子のグラム数ですが、
こちらも一貫の平均は15gとなっておりますので、
うなぎだけでレチノールの上限である100gを食べようとすると
6貫は食べれる計算になります。
穴子の場合は、250g食べれることになりますので、
穴子だけで計算すると16貫程度食べれることになります。
いずれにしてもうなぎや穴子は食べ過ぎないようにしましょう。
食中毒は大丈夫なのか?
生の魚を食べますので食中毒が心配になると思いますが、
ここではスシローの記事を元にどれくらいの食中毒が発生しているのか見ていきます。
直近で食中毒が出たのはスシロー小松島店で2021年8月20~22日にかけてグループがノロウイルスの食中毒にかかっています。
過去を見てみると、あざみ野ガーデンズ店(神奈川県横浜市)で2021年5月1日にノロウイルスの食中毒が出ています。
その前は2007年に食中毒が出たようです。
と、スシローだけを見ましたが、ほとんど食中毒が出ていないことがわかります。
それだけ回転寿司の管理は徹底していることがわかります。
ですので、ノロウイルス食中毒の心配はしなくても良いレベルと言えるでしょう。
むしろ家庭での食事の方が食中毒になる可能性は高いくらいです。
報告がノロウイルスしかありませんでしたが、
リステリア菌に関しては妊娠中は胎児に影響を及ぼす可能性がありますので、
生ものは避けた方が良いです。
アニサキスに関しては回転寿司では問題ありません。
注意しなければいけないネタ
加熱されているようで、完全には加熱されていないネタがありますので紹介していきます。
炙りサーモンなどの炙りもの
生ハム
レアステーキ
ローストビーフ
たらこ
明太子
湯引き
スモークサーモン
これらは、リステリア菌が存在する可能性がありますので、
妊娠中は避けた方が良いです。
サイドメニューも充実している
回転寿司のサイドメニューは妊娠中でも安心して食べられるものが豊富にあります。
茶碗蒸し
赤だし
味噌汁
フライドポテト
ラーメン
うどん
そば
天ぷら
ポテトサラダ
だし巻き玉子
唐揚げ
コロッケ
たこ焼き
パスタ
枝豆
デザート各種(チーズが使われていても問題なく食べれます)
など、回転寿司にはサイドメニューも楽しむことができます。
どれくらい食べてもいいの?
回転寿司は毎日のように行く方は少ないと思います。
私には、たまに行くところという認識がありますので、
たまに行くのでしたら、食べる量や塩分のことは気にせず
食べて問題ありません。
回転寿司を楽しんでください。
万が一生ものを食べてしまった場合は?
万が一生ものを食べてしまった場合ですが、
必ずしもリステリア菌に感染するというわけではなく、
あくまでも感染する可能性があるという感じです。
もし食べてから1~2週間のうちに発熱や悪寒、吐き気などの
体調不良が現れた場合はすぐに病院で診てもらってください。
体調不良が現れなくても心配なようでしたらかかりつけの医師に相談すると良いでしょう。
まとめ
回転寿司はノロウイルスやアニサキスに関しては
あまり心配はないのですが、生ものを食べる時点で、
リステリア菌の存在が気になりますので、
妊娠中は加熱されたもののみ食べるようにした方が無難です。
回転寿司には加熱されたネタもたくさんありますし、
サイドメニューも豊富ですので、
妊娠中でも十分楽しめるのではないでしょうか。