妊娠中何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
はまちは食べても良いのでしょうか?水銀が心配なところです。
こちらでは、妊娠中のはまちについて紹介致します。
妊娠中はまちは食べても良いの?
結論を言うと、妊娠中はまちは食べても構いません。
厚生労働省の魚の水銀量を見ても、
はまちは載っておりませんし、はまちには水銀は微量しか含まれていないため、
水銀の心配はする必要ありません。
参照:厚生労働省
生でも大丈夫?
はまちの刺身やお寿司など生で食べる場合、
加熱されたものよりも食中毒の可能性が高くなります。
食中毒の種類としては、
腸炎ビブリオ、アニサキス、リステリア菌の食中毒が挙げられます。
まず、アニサキスについてですが、回転寿司で食べるはまちであれば、
冷凍したものを解凍して提供していますので、アニサキスの心配はないのですが、
スーパーで販売されているはまちや釣ってきたはまちを刺身にして食べる場合、
冷凍せずに食べることになる可能性がありますので、アニサキスの食中毒になる可能性があります。
アニサキスは加熱するか-20℃以下で24時間冷凍することにより死滅しますので、
心配な場合ははまちを刺身などで食べないようにした方が良いでしょう。
次に、腸炎ビブリオですが、こちらはスーパーで販売している刺身であっても
基本的に問題なく食べることができます。
腸炎ビブリオは真水に弱いので、しっかりと真水で洗えば、基本的に大丈夫です。
そして、リステリア菌についてですが、
回転寿司のはまちであっても、リステリア菌に感染する可能性は稀にですがあります。
リステリア菌に感染するのはレアなケースなので、そんなに心配することはないのですが、
常温で長時間置いておいたりすると菌が繁殖して食中毒になる可能性はあります。
なお、リステリア菌に感染してもほとんどの場合は無症状か軽症で済み、
この場合ですと胎児に影響はでませんが、
稀に侵襲型と呼ばれる重症化した場合に胎児に感染する可能性があります。
重症化というのは高熱が出たりと確実にわかるような症状が出ますので、
見逃すことはないでしょう。
リステリア菌は、加熱すると死滅するのですが、冷凍しても死滅せず
常温に戻して放置していると菌が繁殖していきます。
リステリア菌に感染するとどうなるの?
母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版
参照:厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確率で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科
というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
とはいえ、リステリア菌に感染するのは稀なケースなので、
気にされない妊婦の方は多いです。
加熱すれば大丈夫
はまちは食中毒をきにしなければ生でも食べることが出来るのですが、
ご自身で釣ってきたはまちやスーパーで販売している刺身などを食べるのは
少々リスクがあるかと思います。
中心部が75℃以上で1分以上加熱することにより、
ノロウイルス以外の食中毒になる菌は死滅しますので、
安心して食べることができます。
例えば、はまちの煮付けや塩焼き、フライ、唐揚げなど加熱されていれば、
生の物より確実に安全です。
とはいえ、料理したものを常温で放置していると
黄色ブドウ球菌などの食中毒を起こす菌が繁殖して腐りますので、
保存は冷蔵庫で保存するようにしてください。
まとめ
妊娠中にはまちは食べても構いません。
水銀含有量も少ないため、食べる量に制限は設けられておりませんので
水銀のことは心配しなくても問題ありません。
刺身など生で食べる場合は、スーパーで販売しているものや
個人で釣ってきたものだと食中毒のリスクが高くなりますので、
食べるとしたらしっかりと冷凍処理されたはまちを食べるとリスクは軽減できます。
回転寿司で出てくるはまちは比較的安全でしょう。
妊娠中は大切な時期でもありますので、食べるとしたらこちらでは
加熱したものを食べることを推奨します。
なお、リステリア菌以外、腸炎ビブリオやアニサキスの食中毒にかかったとしても、
母体は大変でしょうが、胎児に感染することはありません。