妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
ネギトロは食べても良いのでしょうか？量や生ものがそもそも食べて良いのか気になります。
こちらでは妊娠中のネギトロについて紹介致します。
妊娠中ネギトロは食べても良いの？
結論を言うと、ネギトロは生ものですので
食中毒にかかる可能性が少なからずあるため、
食べることは推奨しません。
食中毒の種類については、腸炎ビブリオ、リステリア菌が挙げられます。
アニサキスについては、ネギトロが細かく切られたタタキ状になっているため、
アニサキスの食中毒の心配はないでしょう。
さらに言うと、回転寿司などに出てくるネギトロは冷凍したものを解凍して出しているため、
アニサキスの心配は全くありません。
アニサキスは-20℃で24時間冷凍すると死滅します。
腸炎ビブリオに関しても真水で洗っていれば、殺菌できますので、
こちらもほぼ心配する必要はありません。
リステリア菌については、感染する可能性は稀ですがありますが、
感染したとしても無症状か軽症のことが多く、
高熱などが出る重症（侵襲型）になることは稀です。
ですので、気にしない妊婦さんも多くおられます。
リステリア菌に感染するとどうなるの？
母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照：MSDマニュアル家庭版
参照：厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20％程度の確率で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68％に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24％が死亡、12％に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照：佐野産婦人科
というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
とはいえ、リステリア菌に感染する可能性がとても低いことと、
感染しても無症状あるいは軽症で済むことがほとんどで、
重症化（侵襲型）になるのは稀ですので、そこまで心配する必要はないでしょう。
量はどれくらい食べても良いの？
ネギトロはマグロで作られており、種類としてはメバチマグロやキハダマグロになります。
マグロは水銀を比較的多く含む食材であることから、厚生労働省でも注意喚起がなされています。
厚生労働省では、メカジキ、クロマグロ、メバチマグロは水銀含有量が多いため、
1週間あたり80g程度で抑えるように言っており、
マカジキ、ミナミマグロについては1週間あたり160g程度で抑えるように言っています。
参照：厚生労働省
キハダマグロについては水銀をあまり含まない種類になるため、
制限はないのですが、メバチマグロは1週間あたり80g程度で抑えるように言っています。
80gが何貫かというと、ネギトロの部分は15～20g程度ですので、
仮に20gだとしたら4貫程度で抑えた方が良いことになります。
ネギトロ丼の場合、ネギトロの部分が80～100gが1人前になりますので、
食べたとしても1人前でとどめておいた方が良いでしょう。
なお、多少多く摂取したとしても、その後マグロの摂取を控えれば
胎児に影響は出ませんので、食べ過ぎたと思ってもあまり心配する必要はありません。
1週間に80g程度ですので、毎日ネギトロやマグロを食べることは避けた方が良いでしょう。
ネギトロを食べてしまったと心配している方へ
ネギトロを食べてしまったと心配している方もいるかと思います。
確かにネギトロは生ものですので、加熱したものと比べて食中毒になるリスクは
高いのですが、どの食中毒についても稀に症状が出る程度のものですので、
大げさに心配する必要はありません。
また、ネギトロをたくさん食べた場合ですが、
そのネギトロがキハダマグロを使用しているのであれば、水銀の心配はしなくても良いですし、
仮にメバチマグロが使用されていたとしても、
赤ちゃんに影響が出るのは、数百グラムを食べたりすると
という話ですので、こちらもあまり心配することはないでしょう。
どうしても心配という場合は、産科医に相談してみると安心されるかと思います。
まとめ
妊娠中にネギトロを食べることは、生ものですので
食中毒になる可能性が0％ではないため、こちらでは推奨しません。
ただ、産科医によっては食べても問題ないと話す医師もいるため、
気にならないのであれば、食べても良いでしょう。
心配な方は食べると余計に心配されるかと思いますので、避けた方が良いです。
量については、ネギトロに使われているマグロの種類次第になりますが、
区別が付かないと思いますので、1週間に80g程度で抑えるようにしましょう。
