妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
ホタルイカは何個食べても良いのでしょうか?沖漬けはどうなんでしょうか?
こちらでは妊娠中のホタルイカについて紹介致します。

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妊娠中ホタルイカは食べてもいいの?

ホタルイカ

ホタルイカが加熱されていれば食べても問題ありません。
刺身や沖漬けなどは食中毒のリスクがありますので
避けた方が良いです。

ホタルイカに含まれるビタミンAは?

ホタルイカ100gあたりビタミンA(レチノール)は1500μg含まれています。
ホタルイカは1匹あたり7.5~10g程度ですので、
大きいサイズのものだと10匹程度、
小さいサイズのものだと13匹程度でおよそ100g程度になります。

何個食べてもいいの?

まず考えなければいけないのはビタミンA(レチノール)のことです。
妊娠中のレチノール必要量は1日2000IU(600μg)で、上限は1日5000IU(1500μg)とされています。

レチノールは摂りすぎると、胎児の形態的な異常が増加すると言われています。
特に妊娠3ヶ月までの過剰摂取において胎児の耳の形態異常が増えることがわかっています。
参照:にしのはら歯科医院

また、ビタミンAを摂りすぎることによって母体にも影響が出る可能性があります。
症状としては、頭痛、頭蓋内圧亢進症、脱毛症、筋肉痛、脳脊髄液圧の上昇、口唇炎、食欲不振。

ですので、妊娠3ヶ月までは上限である1日1500μgは越えないように食べなければいけません。

ホタルイカを1日にどれくらいの量食べても良いかについてですが、
レチノールのことを考えると、大きめのサイズのものだと9匹程度。
小さめのものばかりだと、12匹程度で抑えておいた方が良いです。
大きいも小さいもわからない場合は、9匹程度で抑えておいてください。

では、妊娠中期から後期にかけては、レチノールの摂取上限はどうなっているかというと、
1日に2700μgとなっていますので、
妊娠中期から後期は1日にホタルイカを18匹程度は食べられる計算になります。
とはいえ、他からのレチノール摂取のことも考えると、
15匹程度で抑えておいた方がよいかもしれません。

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ホタルイカを食べ過ぎてしまったら?

妊娠初期にレチノールのことを知らずにホタルイカを食べすぎてしまった場合
どうなるのかというと1日程度レチノールを多少摂りすぎたからといって
問題になることはありません。

問題になるのは日常的にレチノールを摂りすぎている場合です。

ですので、1日に多少摂りすぎた(過剰ではない)としても心配する必要はありません。

沖漬けや刺身はなぜ食べない方が良いのか?

沖漬けの作り方としては、生のホタルイカを酒、みりん、醤油に漬け込んでから
-20℃で24時間以上冷凍します。

この時点でアニサキスは死滅するのですが、
問題はリステリア菌です。この菌は塩分に強く、酸性の状態でも死なず
冷凍しても死滅しません。加熱すると死滅します。

ですので、刺身も沖漬けも冷凍すればアニサキスは死滅するものの
リステリア菌は存在する可能性がありますので、
妊娠中はリステリア菌による食中毒になる可能性があるため、
生の状態では食べない方が良いのです。

リステリア菌に感染するとどうなるの?

母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版

参照:厚生労働省

母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確立で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科

というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。

リステリア菌の感染率は?妊娠中は注意した方が良い?

ホタルイカには水銀は含まれている?

魚介類には水銀が少なからず含まれており、
多く含まれるマグロやクジラなどは妊娠中は食べる量が制限されています。

では、ホタルイカはどうかというと厚生労働省のリストには載っていませんので、
食べても特に問題にはなりません。
参照:厚生労働省

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レチノールが多く含まれている食べ物は?

ホタルイカ以外にも多くレチノールが含まれている物がありますので、一覧にして紹介します。

鶏レバー 14000μg
豚レバー 13000μg
牛レバー 1100μg
ホタルイカ 1500μg
うなぎ蒲焼き 1500μg
ぎんだら 1500μg
マスカルポーネチーズ 390μg
チェダーチーズ 330μg
パルメザンチーズ 240μg
食塩不使用バター 800μg
有塩バター 520μg
鶏卵黄身 690μg
全卵 210μg

※100gあたりのレチノール量
参照:健康長寿ネット

ホタルイカ以外にも様々なものに動物性由来のビタミンA(レチノール)が
含まれていますので、ホタルイカを食べる際は注意が必要です。

なお、かぼちゃやにんじんなどの野菜にもビタミンAが含まれていますが、
こちらはβカロテンで、βカロテンが体内に入ると必要な分だけビタミンAに変換され、
必要ではない分は体外へ排出されますので、植物性ビタミンAは気にしなくても良いです。

まとめ

妊娠中にホタルイカは加熱(中心部が75℃以上で1分以上加熱)してあれば、
菌などは死滅しますので、安心して食べることができるのですが、
沖漬けや刺身など生の状態であれば、冷凍させればアニサキスは死滅しますが、
リステリア菌は死滅しませんので、注意が必要です。

1日に食べても良い量に関しては、レチノールが多く含まれていますので、
妊娠初期の場合は9匹程度、中期から後期については15匹程度でとどめてください。

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