妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
鯛は食べても良いのでしょうか?何か注意点はあるのでしょうか?
こちらでは妊娠中の鯛について紹介致します。

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妊娠中鯛は食べても良いの?

鯛

結論から言うと、しっかりと加熱されていれば
問題なく食べることができます。

刺身やお寿司、鯛茶漬けのようにお湯(出汁)をかけただけというのは、
生ものにあたるので、食中毒のリスクが伴いますので、
できれば控えた方が良いです。

食中毒には腸炎ビブリオやアニサキス、リステリア菌による食中毒が挙げられますが、
アニサキスについては100匹に5匹の割合で入っているそうですが、
アニサキスは-20℃で24時間以上冷凍をすると死滅するため、
回転寿司などで出てくる鯛は問題ありません。

また、腸炎ビブリオも市販の鯛であれば食品衛生法に基づいて
処理されていますので、まず問題ないでしょう。

次にリステリア菌についてですが、こちらもほぼ問題はないのですが、
極稀なケースでリステリア菌による食中毒になることがあります。
日本で1年間に100~200件程度の割合ですので、それほど心配する必要はないと思いますが、
リステリア症だけは重症化(侵襲型)すると、胎児に影響が出る可能性がありますので、
心配な場合は生ものは避けた方が良いでしょう。

リステリア菌に感染するとどうなるの?

母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版

参照:厚生労働省

母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確率で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科

また、感染したとしても症状が出なければ問題はなく、
高熱が出るなど重症化した場合において胎児に影響が出る場合があり、
重症化することもまた珍しいことですので、鯛の刺身などを食べてもほとんどの場合問題になりません。

リステリア菌の感染率は?妊娠中は注意した方が良い?

鯛はどれくらい食べても良いの?

鯛のカロリーとしては、100gあたり194kcal程度になります。
鯛1匹の重さは可食部でおよそ270g程度になるため、
100gというと約1/3匹程度の量になります。

妊娠中に1日に摂取すべきカロリー量は普通の生活を送っている人で、
妊娠初期 2050kcal
妊娠中期 2250kcal
妊娠後期 2450kcal

となっており、そのうちおやつで摂取するカロリーは
厚生労働省の食時バランスガイドによると1日200kcal以下が推奨されていますので、
これを引いて、1日3食摂取するとした場合の1食のカロリーは、
妊娠初期 633kcal
妊娠中期 700kcal
妊娠後期 783kcal

となります。

ここから計算すると、1食に鯛は200g程度食べても問題なさそうです。
ここにご飯やみそ汁、副菜などが入ってくると思いますので、
これらを入れると1食としてはちょうど良い量になります。

鯛の栄養は?

鯛の可食部100gあたりの栄養は、
タンパク質 20.6g
脂質 5.8g
炭水化物 0.1g
灰分 1.3g
飽和脂肪酸 1.47mg
不飽和脂肪酸 2.97mg
コレステロール 65mg

レチノール(ビタミンA) 8μg
ビタミンD 5.0μg
ビタミンE 1.0mg
ビタミンB1 0.09mg
ビタミンB2 0.05mg
ナイアシン 6.0mg
ビタミンB6 0.31mg
ビタミンB12 1.2μg
葉酸 5μg
パントテン酸 0.64mg
ビタミンC 1mg

ナトリウム 55mg
カリウム 440mg
カルシウム 11mg
マグネシウム 31mg
リン 220mg
鉄 0.2mg

となっています。
参照:foodslink

注目すべき栄養としては、バランスの良いタンパク質が多く含まれていることでしょう。
1日のタンパク質摂取推奨量は成人女性で50gとなっており、
妊娠初期は+0g、妊娠中期では+10g、妊娠後期では+25gとなっていますので、
鯛を100g食べることで1食分としては十分なタンパク質を摂取することができます。

水銀の心配はあるの?

結論から言うと鯛にはあまり水銀は含まれていませんので、水銀を心配する必要はありません。

水銀で心配しなければいけない魚はインドマグロ(ミナミマグロ)やクロマグロ(本マグロ)、クジラ、イルカ、金目鯛、ユメカサゴ
その他、厚生労働省のリストに載っている魚種が注意が必要で
1週間に食べても良い量が決まっています。
参照:厚生労働省

まとめ

妊娠中のどの時期においても鯛は食べて構いません。
ですが、刺身などの生ものになると食中毒のリスクがありますので、
できれば避けた方が良いと考えます。

量も1日100~200g程度でしたらちょうど良い食事になりますし、
タンパク質も摂取出来るので、毎日鯛を食べるということでなければ
お勧めの魚と言っても良いでしょう。

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