妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
いちご狩りには行っても良いのでしょうか?
感染症などが気になるところです。
こちらでは妊娠中のいちご狩りについて紹介致します。
妊娠中いちご狩りに行ってもいいの?
結論を言うといちご狩りに行っても構いませんが、
獲ったいちごは、水で洗ってから食べた方が感染症のリスクをほとんどなくすことができます。
感染症で気になるのはトキソプラズマとリステリアになります。
いちご狩りのいちごにトキソプラズマは存在するのか?
トキソプラズマは猫の糞に存在していますので、
いちご狩りのいちごにトキソプラズマが存在するかどうかは、
その狩り場に猫が出入りしているかどうかで決まります。
猫が出入りしていないようでしたら、トキソプラズマはあまり心配する必要はありませんが、
出入りしているかどうかがわからないような場合もありますので、
やはり獲ったいちごは水で洗ってから食べることをお勧めします。
リステリア菌は存在するのか?
リステリア菌はどこにでもいる菌で野菜などにも存在しています。
ですので、いちご狩りのいちごにも存在している可能性があります。
リステリア菌は表面に付着していますので、水で洗うと流れていきます。
ですので、いちご狩りのいちごは獲ってそのまま食べるのではなく
水で洗ってから食べるようにしましょう。
リステリアは摂取したら必ず感染するというわけではなく、
リスク的には低いものの、妊娠中に感染してしまうと胎児に影響を及ぼす可能性がありますので、注意した方が良いでしょう。
なお、アメリカでは11年にメロンを原因としたリステリア菌の食中毒が発生し、
33人が死亡しており、18年のアメリカ食品医薬品局の報告では、アメリカ国内産や輸入品のアボカドの内、18%の皮にリステリア菌が付着していたそうです。
参照:うしじまクリニック
ですので、いちごの表面にもリステリア菌が存在していてもおかしくありません。
トキソプラズマに感染するとどうなるの?
妊娠中にトキソプラズマに初感染すると
胎盤を通して胎児に移行することがあり、
移行すると、特に妊娠初期では重症化しやすくその場合死産や流産のリスクが増大したり、
水頭症、脈絡膜炎による視力の障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などが起こる可能性があります。
参照:NIID国立感染研究所
リステリア菌に感染するとどうなるの?
母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版
参照:厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確立で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科
というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
洗って食べればほとんどリスクはない
いちごにはトキソプラズマよりもリステリア菌が付着している可能性の方が高く、
感染する可能性も0%ではないため、食べる時はそのまま食べるのではなく、
水で洗ってから食べるようにしてください。水洗いすれば菌は落ちますので、
リスクはほとんどなくなります。
食べ過ぎるとどうなるの?
毎日食べ過ぎるとカロリーや糖類の摂りすぎになるかもしれませんが、
たまに食べる分には特に問題はありません。
強いて挙げるなら、いちごにはカリウムが含まれていますので、
トイレが近くなるということくらいでしょうか。
それくらいしかリスクというリスクはありませんので、
思う存分いちご狩りを楽しんでください。
まとめ
いちご狩りは基本的に行っても良いですが、獲ってそのまま食べるということはせず、
水で洗ってから食べるようにしてください。
そうすることで、リスクはほとんどなくなります。
いちごは塩分を排出するカリウムや妊娠中に必要な葉酸など
妊娠中に嬉しい成分が豊富に含まれていますので、
積極的に摂り入れたい果物です。
食べ過ぎたとしても、毎日ではないと思いますので、
こちらも気にする必要はありません。