妊娠中は何かと気を遣う時期ですので、オレンジジュースを飲むにしても
気になる方は気になるかと思います。
では、妊娠中にオレンジジュースを飲んでもいいのか?
また、飲めるとしたらどのくらいの量飲んでもいいの?について紹介致します。

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妊娠中オレンジジュースを飲んでもいいの?

オレンジジュース

オレンジジュースはウェルチなどのような果汁100%ジュースや
バヤリースオレンジやなっちゃんのような果汁数十%のオレンジジュース、
またファンタオレンジなどのような炭酸系のオレンジジュースなどいろいろな種類があります。

どの種類においてもカフェインは含まれていませんので、
基本的には妊娠初期、つわり時期、中期、後期どの時期でも飲んで構いません。

ただし、サンガリアから出ている飲み頃果樹園オレンジなどのように
中には人工甘味料を使用したオレンジジュースがありますので、
人工甘味料の入っているオレンジジュースは飲まないでください。
人工甘味料については後述します。

その他、炭酸系オレンジジュースでも100%オレンジジュースでも、
無果汁オレンジジュースでも何でも飲んで構いません。

ただし、糖質が多い(砂糖が多く入ったような者)ものについては
多量に摂取することは控えてください。

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どのくらいの量飲んでもいいの?

量については、世界保健機関(WHO)を見てみると、

成人及び児童の1日当たり遊離糖類摂取量を、エネルギー総摂取量の10%未満に減らすよう勧めている。また5%まで減らして、1日25g(ティースプーン6杯分)程度に抑えるなら、更に健康効果は増大する

引用:食品安全委員会

というように言っています。
健康の増大を図るのであれば、遊離糖類は25g以下に収めるようにいっています。
遊離糖類というのは砂糖をはじめ、果糖、ショ糖、果汁、シロップ、蜂蜜などのことを指します。

例えば、果汁100%オレンジジュース(こちらではウェルチを参考にします)には、
100mlあたり12gの糖類が含まれています。
参照:アサヒ飲料

ウェルチオレンジジュースの場合だと、1日に200mlまで飲んで良いということになります。
ただし、糖類は他の物にも含まれています。例えばおやつなどが代表的でしょうか。
おやつに含まれている糖類を一部ですが見てみると、
ショートケーキ(100g)に砂糖32g程度
あんぱん(80g)に砂糖26g程度
大福(70g)に砂糖12g程度
シュークリーム(70g)に砂糖9.2g程度
プリン1個に砂糖16g程度
アイスキャンディー1本に砂糖16g程度
含まれています。
参照:いずみ中央歯科医院

プリンやアイスを食べただけで16gもの砂糖を摂取することになりますので、
そこにオレンジジュースを飲んだら25g以下という数値を上回ってしまいます。

ですので、WHOの推奨するエネルギー総摂取量の10%未満というのに当てはめると、
1日の遊離糖類は50g未満摂取できます。

これですと、100%オレンジジュースだけで遊離糖類を摂取すると考えると、400ml程度飲むことができます。
つわり時期でオレンジジュースしか飲めないと言う場合の参考になるかと思います。

次にバヤリースオレンジを見てみると、100mlあたり11gの糖類が含まれています。
参照:アサヒ飲料

なっちゃんオレンジの場合は、100mlあたり10.7gの糖類が含まれています。
参照:サントリー

次にファンタオレンジを見てみると、100mlあたり10.5gの糖類が含まれています。
参照:COCA COLA Japan

いずれも似たような糖類が含まれています。
ですので、100%オレンジジュースと同様オレンジジュースだけで糖類を摂るとすると、
1日に400ml程度は摂取できるということになります。

おやつを食べると言う場合は、オレンジジュースを1日に200ml程度で抑えておいた方が良いでしょう。

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糖類(砂糖)を摂りすぎるとどうなるの?

糖類をたまに過剰摂取する分には特に問題はないのですが、
日常的に過剰摂取し続けていると、
糖類、特に砂糖を摂り過ぎるとママの肥満のリスクや高血圧のリスク、糖尿病のリスクなど生活習慣病のリスクが増加します。

それだけでなくママの心臓病のリスクも増加するようです。(こちらは砂糖が原因になるようです)
参照:アスゲン製薬株式会社

また、ママだけではなく生まれてくる赤ちゃんにも影響が出る可能性があります。
呼吸ケアクリニック東京によれば、妊娠中に砂糖を過剰摂取していると
生まれてきた赤ちゃんのアトピーやアトピー性喘息のリスクの高さと関係していたというのです。
参照:呼吸ケアクリニック東京

上記参照した限りでは、遊離糖類というよりも砂糖が原因になっているようなので、
ファンタオレンジなど砂糖が多く含まれているオレンジジュースは日常的に摂取しない方が良いでしょう。
たまに飲む分には特に問題ありません。

人工甘味料はどうなの?

妊娠中たまに摂取する程度ならおそらく問題はないと思いますが、
日常的に、さらに過剰に摂取し続けていると、生まれてくる赤ちゃんに影響が出る可能性があるようです。

カルガリー大学のライマー教授の研究によるマウス実験があります。

実験では妊娠中のラットにアスパルテーム、ステビア、または普通の水を与え、出産後に仔の体重を測定しするとともに腸内微生物叢を調査した。

驚くべきことに、甘味料はラットの母親に対する影響はごくわずかだったものの、仔には有意な影響があった。甘味料を与えられた母親から生まれた仔は、体重が多く、体脂肪率が高くなっていた。腸内微生物に重要な変化が見られ、具体的には、プロピオン酸と酪酸を生成する微生物が増加し、乳糖を発酵させる種は減少していた。腸内細菌叢におけるこれらの変化は、仔の体重増加を引き起こした可能性があるという。

引用:LINK de DIET

この研究では動物実験での結果ですので、これをそのまま人間に当てはめることは出来ませんが、
胎児に人工甘味料は移行することを示しており、安全であるとは言い切れないため、
妊娠中の人工甘味料の摂取は極力控えた方が良いと考えます。

他にもベイクの国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)の研究チームの実験では、

妊娠・授乳中の母マウスに人工甘味料スクラロースとアセスルファムKを摂取させたところ、子マウスの代謝に対して悪影響を及ぼし、マイクロバイオーム(細菌叢9))が変化したと発表しました(Frontiers in Microbiology 2019年6月)。

研究チームは、妊娠・授乳中の母マウスにスクラロースとアセスルファムKの混合液を、ヒトにおける1日摂取許容量に相当する量、その2倍量、水の3群に分けて投与し健康影響を検証した。母マウス(n=31)は血液、母乳、糞便、尿、子マウス(n=226)は血液、糞便、尿を解析した。子マウスを解析したところ、スクラロース、アセスルファムKは共に胎盤と母乳を通してマウスに移行することが確認された。これは以前より報告されていたことではある。

人工甘味料を1日摂取許容量の2倍量摂取した母マウスは、人工甘味料の摂取量が1日摂取許容量である母マウスと比べ、代謝変化が非常に大きかった。また、子マウスの肝機能も影響を受け、血液中の毒素を分解する働きは衰え、腸内の細菌代謝物が劇的に変化した。腸内細菌の変化は2型糖尿病や肥満に類似し、インスリン分泌、炎症、腸内細菌の変化を引き起こす糖の影響が拡大し、脂肪の蓄積を促し、2型糖尿病を誘発することが認められた。

引用:くにちか内科クリニック

こちらは人工甘味料の種類が違いますが、仔の肥満や糖尿病が出る結果となっています。
こちらも動物実験で通常ではありえない量の人工甘味料を投与しているため、
参考になるかどうかわかりませんが、少なくとも胎児に移行することは確認されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
妊娠中のどの時期においても、オレンジジュースは人工甘味料が含まれていない限り
どの種類でも飲んでも構わないことがわかりました。

量については、オレンジジュースしか飲めないと言う場合は1日に400ml程度は摂取でき、
おやつを食べるようなら1日に200ml程度で抑えておいた方が良いようです。

なお、果汁100%のものよりも砂糖が含まれたオレンジジュースの方が
母子ともになんらかの影響が出る可能性があるようです。

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