妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
砂肝は食べても良いのでしょうか?ビタミンAの摂取量が心配なところです。
こちらでは妊娠中の砂肝について紹介致します。
妊娠中砂肝は食べても良いの?
結論から言うと妊娠中のどの時期においても妊娠初期でも砂肝は食べても構いません。
気になるビタミンAの含有量ですが、100gあたり4μgで、
1本(40g)あたりでは1.6μgとなっていますので、あまりビタミンAは含まれていません。
注意点としては生焼けにならないようしっかりと中心部まで火を通してから食べるようにしてください。
妊娠初期のビタミンA(レチノール)摂取上限は?
妊娠初期のビタミンA(レチノール)の摂取上限は
1日に1500μgとなっており、βカロテンを含めたビタミンAの必要量は600μgとなっています。
参照:にしのはら歯科医院
妊娠初期にビタミンA(レチノール)を摂りすぎると胎児にも影響して症状としては
胎児の形態的な異常が増加すると言われています。
参照:健達ネット
これは妊娠初期(妊娠3ヶ月)まで上限が定められており、
妊娠中期以降は非妊娠時と同じ2700μgとなっています。
砂肝はどれくらいの量食べても良いの?
砂肝の成分で注意しなければいけない成分はありませんので、
一般的な量であれば量のことは気にせず食べても構いません。
焼き鳥で食べるのであれば、砂肝だけでなく様々なものを食べた方が良いのですが、
砂肝だけを食べるとなると厳密な量を書くと、
砂肝は1本(40g)あたりのカロリーは35kcalとなっており、
妊娠中の1日の摂取カロリー目標を見てみると、
普通の生活を送っている人で、
妊娠初期 2050kcal
妊娠中期 2250kcal
妊娠後期 2450kcal
となっており、そのうちおやつで摂取するカロリーは
厚生労働省の食時バランスガイドによると1日200kcal以下が推奨されていますので、
これを引いて、1日3食摂取するとした場合の1食のカロリーは、
妊娠初期 633kcal
妊娠中期 700kcal
妊娠後期 783kcal
となります。
これを元に計算すると極端な話、砂肝は20本程度食べることが出来る計算になります。
ただし、これでは栄養が偏ってしまいますので、
野菜やご飯など他のものも混ぜ合わせて食べた方が健康には良いです。
砂肝が生焼けだった場合に起こりうる食中毒は?
砂肝が生焼けだった場合に起こりうる食中毒としては
代表的なものとしてサルモネラ菌による食中毒が挙げられます。
他にトキソプラズマ症になる可能性もあり、
トキソプラズマに初感染すると、
胎盤を通して胎児に移行することがあり、
移行すると、特に妊娠初期では重症化しやすくその場合死産や流産のリスクが増大したり、
水頭症、脈絡膜炎による視力の障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などが起こる可能性があります。
参照:NIID国立感染研究所
他にリステリア菌による食中毒も起こす可能性があります。
と、3種類の食中毒にかかる可能性があるため、
中心部が75℃以上で1分以上火が通るようにしっかりと焼いてください。
砂肝の栄養は?
砂肝の栄養を見ていくと1本(40g)あたりでは
タンパク質 7.32g
脂質 0.72g
ビタミンA 1.6μg
ビタミンE 0.12mg
ビタミンK 11.2mg
ビタミンB1 0.02mg
ビタミンB2 0.1mg
ナイアシン 1.56mg
ビタミンB6 0.02mg
ビタミンB12 0.68μg
葉酸 14.4μg
パントテン酸 0.52mg
ビタミンC 0.52mg
ナトリウム 22mg
カリウム 92mg
カルシウム 2.8mg
マグネシウム 5.6mg
リン 56mg
鉄 1mg
亜鉛 1.12mg
銅 0.04mg
食塩相当量 0.04g
このようになっています。
参照:カロリーSlism
この中で多く含まれている成分としてはビタミンK、ビタミンB12、鉄、亜鉛となっています。
ビタミンKは骨に存在するカルシウム結合タンパク質を活性化し、
カルシウムの骨への沈着を促して流出を防ぐ効果があります。
ビタミンB12は血液を作る造血作用があるのが特徴で、眼精疲労や肩こり、神経痛の改善も気体できます。
鉄は主な働きとしては全身に酸素を運搬することが挙げられます。
不足すると貧血になる可能性が高まり、妊娠中では氷が無性に食べたくなる「氷食症」という症状がでる場合があります。
特に妊娠中期・後期にかけては鉄の付加量が増加するため、簡単に言うとたくさん鉄分を摂らないといけなくなるため不足しがちな成分となります。
なお、妊娠初期では1日の鉄摂取量は9.0mgなのですが、
妊娠中期・後期にかけては21.5mgまで増加します。
亜鉛は免疫力向上効果があるため、風邪や感染症にかかりにくくなります。
また、傷や病気の早期回復にも亜鉛は必要とされています。
焼き鳥で妊娠初期に避けた方が良い部位は?
焼き鳥で妊娠初期に避けた方が良い部位としてはレバーとハツになります。
レバーは100gあたりに含まれるビタミンA(レチノール)は14000μg。
ハツは100gあたりに含まれるビタミンA(レチノール)は700μgとなっています。
妊娠中期以降でしたら、非妊娠時と同様の一般的な量であれば食べても問題ありません。
まとめ
妊娠中のどの時期であっても砂肝は食べることができます。
肝とついているのでビタミンA(レチノール)が多いかというと
それほど含まれていないため妊娠初期であってもビタミンAのことは気にせず食べることができます。
割と鉄分が多く含まれていますので、妊娠中期・後期にはおすすめの食材と言えます。