妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
ラム肉は食べても良いのでしょうか?何か注意点はあるのでしょうか?
こちらでは妊娠中のラム肉について紹介致します。
妊娠中ラム肉は食べても良いの?
結論から言うと妊娠中のどの時期においてもラム肉は食べても構いませんが、
中心部までしっかりと火が通ったものを食べてください。
例えば、ラム肉のユッケなどは生ですので食べるとトキソプラズマに感染する可能性があります。
ですので、生の部分が残っているようなラム肉は食べないでください。
どのくらいの量食べても良いの?
妊娠中の1日の摂取カロリー目標を見てみると、
普通の生活を送っている人で、
妊娠初期 2050kcal
妊娠中期 2250kcal
妊娠後期 2450kcal
となっており、そのうちおやつで摂取するカロリーは
厚生労働省の食時バランスガイドによると1日200kcal以下が推奨されていますので、
これを引いて、1日3食摂取するとした場合の1食のカロリーは、
妊娠初期 633kcal
妊娠中期 700kcal
妊娠後期 783kcal
となります。
ラム肉のカロリーを見ていくと100gあたり227.1kcalとなっています。
ラム肉だけで食事を済ませるのは栄養的に偏りがありますので、
ご飯やサラダや副菜などを食べるとすると、
ラム肉は食べたとしても200g程度でとどめておくのが良いでしょう。
ラム肉の栄養は?妊婦にお勧め?
ラム肉100gの栄養を見てみると、
タンパク質 15.6g
脂質25.9g
炭水化物 0.2g
ビタミンA 30μg
ビタミンE 0.6mg
ビタミンK 22μg
ビタミンB1 0.12mg
ビタミンB2 0.16mg
葉酸 1μg
パントテン酸 0.64mg
ビオチン 2μg
ビタミンC 1mg
ナトリウム 72mg
カリウム 250mg
カルシウム 10mg
マグネシウム 17mg
リン 140mg
鉄 1.2mg
亜鉛 2.6mg
銅 0.08mg
マンガン 0.01mg
ヨウ素 1μg
セレン 8μg
クロム 1μg
このようになっています。
参照:カロリーSlism
この中で特筆すべき成分としては
ビタミンK、ナイアシン、ビタミンB12、亜鉛、セレンが挙げられます。
ビタミンKは骨に存在するカルシウム結合タンパク質を活性化し、
カルシウムの骨への沈着を促して流出を防ぐ働きがあり、
骨粗鬆症の治療薬にも使用されています。
ナイアシンはビタミンB群と同様に酵素をサポートする補酵素として
糖質、タンパク質、脂質のエネルギー代謝をスムーズにしており、
脳神経の働きを活性化したり、皮膚を健康に保つ働きがあります。
ビタミンB12は赤いビタミンとも呼ばれ、血液を作る造血作用があるのが特徴で、
神経を修復する作用もあることから、眼精疲労や肩こり、神経痛の改善も期待できます。
亜鉛は、免疫力の向上効果があり、風邪や感染症にかかりにくくなります。
セレンは甲状腺ホルモンの活性化に必須であり、抗酸化作用で組織細胞の酸化を防ぐ働きがあります。
ビタミンKや亜鉛の効能から妊娠中にはありがたい食材と言えるでしょう。
その他にも鉄分やビタミンB群も豊富に含まれていますので、
鉄分不足になる妊婦にとっては摂取した方が良い食材になります。
まとめ
妊娠中のどの時期においてもラム肉は食べても構いませんが、
中心部までしっかりと火が通ったものを食べるようにしてください。
ラム肉のステーキなどでレアやミディアムレアなどはトキソプラズマの感染の観点から
食べないようにしてください。
しっかりと火を通すというのは中心部が75℃以上で1分以上加熱したものを言います。
食べる量としては一般常識的な範囲であれば特に量を気にせず食べても構いませんが、
おおまかに200gを限度として食べると良いかと思います。