妊娠中は何かと気を遣わなければいけない時期ですが、
ブリは水銀などは大丈夫なのでしょうか?
また、ブリしゃぶは食べても良いのでしょうか?
こちらでは妊娠中のブリについて紹介致します。
妊娠中ブリは食べてもいいの?
ブリは生や半生でなく、ちゃんと火が通っていたら
妊娠中のどの時期においても食べても良いです。
むしろ、栄養豊富ですので積極的に食べたい食材となっています。
ブリの栄養は?
ブリはタンパク質が豊富で低糖質ですので、
健康に良い食材になっています。
栄養としては、中性脂肪や悪玉コレステロールを抑える
DHA・EPAが含まれており、
他にカルシウム、ビタミンB群、ビタミンD、タウリンなどが含まれています。
特に、妊娠中だけではないですが積極的に摂取したい栄養であるカルシウムが含まれているだけでなく、
カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれているのはありがたいです。
また、妊娠中は疲れやすいと言う方が多いため、
疲労回復効果のあるタウリンが含まれているのもありがたいです。
ブリは1日にどれくらい食べても良いの?
ブリをどのように料理するかによってカロリーが変わってきますので、
一概には言えませんが、生のブリで100gあたり257kcalあります。
ぶりの照り焼きの場合だと、100gあたり240kcal程度になります。
妊娠中に1日に摂取すべきカロリー量は普通の生活を送っている人で、
妊娠初期 2050kcal
妊娠中期 2250kcal
妊娠後期 2450kcal
となっており、そのうちおやつで摂取するカロリーは
厚生労働省の食時バランスガイドによると1日200kcal以下が推奨されていますので、
これを引いて、1日3食摂取するとした場合の1食のカロリーは、
妊娠初期 633kcal
妊娠中期 700kcal
妊娠後期 783kcal
となります。
ですので、1食で食べても良いブリの量としては、
ご飯やみそ汁、副菜を添えることを考えると100~150gは食べても良い計算になります。
と、計算上ではこのようになりますが、
そこまで深く考える必要はなく通常量食べるのであれば、量はあまり気にしなくても問題ありません。
ですが、毎日ぶりばかりを食べるというような食生活では
栄養の偏りが出る可能性がありますので、できるだけ様々な食材を食べるようにした方が良いでしょう。
どうして生や半生は食べない方が良いのか?
ブリの刺身や炙ったブリで中が生の状態の場合、
気になる点としては、リステリア菌、アニサキス、腸炎ビブリオが挙げられます。
腸炎ビブリオについて保存がしっかりとされていれば、
特に食中毒になったりはしませんので、基本的には問題はありません。
アニサキスについては、-20℃で24時間冷凍を行なえば、
死滅しますので冷凍したぶりであれば問題はないのですが、
冷凍していないブリの場合、アニサキスが身に存在する可能性があり、
それを知らずに食べてしまうと、アニサキスによる食中毒になる可能性が出てきます。
次にリステリア菌の食中毒についてですが、
日本ではリステリア症になるのは稀なケースなのですが、
リステリア症に感染し、高熱などひどい症状が出た場合に、
胎児に影響を及ぼす可能性がありますので、
こういったことからブリの刺身など生のブリは控えた方が良いと考えます。
リステリア菌に感染するとどうなるの?
潜伏期間は3~4週間程度で母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版
参照:厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確立で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科
胎児にリステリア菌が移行する場合、母体は高熱などひどい症状が出た場合で、
これを侵襲性リステリア症というのですが、この場合胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
ブリしゃぶはどうなの?
ブリしゃぶの注意点としては、切り身の中心部が75℃以上で1分以上加熱されていれば、
大抵の菌やアニサキスがいたとしても死滅しますので、問題はないのですが、
10秒程度のしゃぶしゃぶでは、中が生の可能性がありますので、
リステリア菌などが気になると言う場合は、75℃以上で1分以上加熱することをお勧めします。
特に気にしないという妊婦さんも多いので、気にしない場合は
普通にしゃぶしゃぶしてもらって良いとは思います。
ブリの水銀はどうなの?
結論から言うとブリにはあまり水銀は含まれていませんので、水銀を心配する必要はありません。
水銀で心配しなければいけない魚はインドマグロやクジラ、イルカ、金目鯛、ユメカサゴ
その他、厚生労働省のリストに載っている魚種が注意が必要で
1週間に食べても良い量が決まっています。
参照:厚生労働省
お勧めのブリ料理は?
ぶり大根
ぶりの照り焼き
ぶりの煮付け
ぶりの塩焼き
ぶりのにんにくしょうが焼き
など、おすすめの料理はたくさんありますし、
野菜とぶりを炒めても美味しくいただけます。
鉄分も摂取したいということであれば、
ほうれん草とぶりを炒めることで鉄分豊富になります。
こちらにぶり料理の載ったサイトを掲載しておきます。
まとめ
ブリはDHA・EPAが豊富に含まれており、高タンパク質低糖質、
カルシウムにビタミンD、タウリンも含まれていますので、
積極的に摂取していきたい食材になっています。
妊娠中のどの時期においてもお勧めです。
ただし、ブリの刺身など生のブリの場合は稀ではありますが
食中毒を起こす可能性がありますので、
気になる場合はしっかり火を通して食べるようにしてください。