ピザにはチーズがつきものですが、妊娠中にチーズがダメと認識している人も少なからずおられます。
妊娠中は全てのチーズがダメなのでしょうか?ピザに乗っているチーズは問題ないのでしょうか?
こちらでは妊娠中のピザについて紹介致します。
妊娠中ピザは食べてもいいの?
結論をいうと、チーズが加熱されていれば、
どんなチーズでも食べて問題ありません。
また、ピザの種類も問わず食べて構いません。
ただし、食べ過ぎには注意してください。
宅配ピザは大丈夫?
宅配ピザはドミノピザやピザーラ、ピザハットなど様々な宅配ピザがありますが、
宅配ピザはしっかりと加熱されていますので、食べても問題ありません。
また、どの種類でも食べて構いません。
なお、ピザの耳の中にチーズが入っている物もありますが、
こちらも大丈夫です。
どんなピザに注意が必要?
ピザを焼いた後に、上から外国のパルメザンチーズや
パルミジャーノ・レッジャーノチーズなどを削ってかけたような物は、
リステリア菌が存在する可能性がありますので、食べない方が良いです。
また、加熱用のピザ用チーズを加熱せずにかけたものも
リステリア菌が存在する可能性がありますので、非加熱で食べないようにしましょう。
外国のモッツァレラチーズを後から乗せたようなものも食べない方が無難です。
ようは加熱されていないチーズは食べないようにした方が安心ということです。
チーズがダメと言われているのは、外国の非加熱のナチュラルチーズのことで、
加熱すれば問題ありませんし、ピザ用チーズで加熱用と書かれているもの以外は、
国産のチーズはそのまま食べて問題ありません。
なぜ日本のチーズはそのまま食べても良いのか?
日本で作られるチーズは基本的に乳の段階で加熱殺菌されますので、
リステリア菌の心配をする必要はありません。
クラフトや雪印、よつ葉、トップバリュなどの国産メーカーから出ている
ナチュラルチーズはリステリア菌の心配はありませんので、
そのまま食べることができます。
ところが、外国で作られるナチュラルチーズは非加熱で作られる物があるため、
リステリア菌の注意が必要なのです。
リステリア菌に感染するとどうなるの?
母体の症状としては、無症状の場合と軽いインフルエンザ様の症状が出ます。重篤な症状になると敗血症や髄膜炎になることもあり、
海外では死亡例も確認されています。
参照:MSDマニュアル家庭版
参照:厚生労働省
母体だけなら、特に重い症状にはなりにくいのですが、問題は胎児です。
リステリア菌に感染すると胎盤を通して胎児にも感染する可能性があり
その場合、20%程度の確立で流産もしくは子宮内胎児死亡があったという研究データがあります。
また、生存し分娩に至った児のうち68%に新生児リステリア感染症が認められ、
肺炎、敗血症、髄膜炎が主な症状であり、治療しても24%が死亡、12%に神経学的後遺症を認めたとあります。
参照:佐野産婦人科
というように胎児に影響を及ぼす可能性があり、重篤になる可能性もありますので、
リステリア菌には十分に注意しなければいけません。
ピザはどれくらい食べてもいいの?
たまに食べるピザなら多少たくさん食べても特に問題はないのですが、
日常的にピザをたくさん食べていると、カロリー過多になる可能性があり、
肥満の原因になります。
また、ピザばかり食べていると栄養の偏りも気になります。
つわり時期でピザしか食べられないと言う場合は、
量など気にせず食べれるものを食べるのが良いので、
特に気にせず食べても問題はありませんが、
つわりが終わって、何でも食べられるようになったら、
栄養バランスやカロリーのことを意識した食生活にしましょう。
ここでピザのカロリーを見ていきましょう。
Sサイズ(直径20cm程度)でおよそ608kcal
Mサイズ(2~3人分)でおよそ1176kcal
Lサイズ(4~5人分)でおよそ2280kcal
となっています。
参照:ピザヨッカー
Sサイズであれば、1食分として1枚食べても問題ありませんが、
Mサイズになると1176kcalもありますので、たまに1枚を1人で食べても問題ありませんが、
日常的に食べていると肥満のリスクが上昇します。
Sサイズであっても毎日食べるというのは控えてください。
ピザには大きさや種類にもよりますが、1枚に塩分がおよそ10~13g含まれています。
妊娠中に1日に摂取しても良い塩分量は厚生労働省を見ると6.5g未満に制限するようになっていますので、
日常的にピザを食べていると塩分の摂り過ぎになってしまいます。
塩分を摂り過ぎるとどうなるの?
日常的に塩分を摂り過ぎていた場合、
さらにむくみがひどくなったり、高血圧のリスクを高めたり、
赤ちゃんを育てるための体内のバランスがくずれやすくなります。
参照:エレビット
妊娠高血圧症候群になると胎盤に送られる血液量が減少して、赤ちゃんに酸素や栄養がうまく行き渡らなくなる可能性を高め、
その結果、赤ちゃんの発育不全や機能不全を引き起こす可能性が高まったりします。
参照:HOW TO MARRY
ですので、塩分の摂り過ぎには十分に注意してください。
肥満になるとどうなるの?
妊娠中に太るとどうなるのかというと、
単純に元の体型に戻らないというリスクがあります。
それだけでなく、肥満になると妊娠糖尿病のリスクが上昇します。
妊娠糖尿病になると母親に与える影響としては妊娠高血圧症候群や流産などの合併症を引き起こすことがあります。
赤ちゃんへの影響としては先天異常、胎児発育不良、早産、赤ちゃんの肥満などの合併症が生じるリスクがあります。
参照:Bumrungrad International HOSPITAL
肥満になると、お産の時に難産になるリスクも上昇して
帝王切開になる可能性も高くなります。
まとめ
ピザは基本的にチーズ含め全ての具材を加熱していますので、
どんなナチュラルチーズが入っていようが、リステリア菌の心配なく食べることができます。
一つ気をつけなければいけないのは、フレッシュなピザなどで
加熱後に、モッツァレラチーズなどを乗せているもの、
加熱後に粉チーズをかけているものなどは、
リステリアが存在しているかどうかわからないため、
確実にリステリア菌の心配がないもの以外、加熱していない物は食べないようにしましょう。
また、ピザはカロリーも塩分も多いので食べ過ぎには気をつけてください。