ZONEは日本で販売されているエナジードリンクの中でカフェイン含有量がTOPクラスですが、
1日に何本飲んで良いのでしょうか?様々な資料を基に考えていきたいと思います。
ZONEエナジードリンクは1日何本飲んでもいいの?
ZONEは1日に何本飲んでいいのかは、子供なのか大人なのか
妊娠中なのか授乳中なのかによって変わってきます。
それぞれ見ていきましょう。
大人の場合は?
ZONE Ver.2.0.01本(500ml)あたりにカフェインは150mg含まれています。
なお、ショート缶(240ml)1本中にはカフェインが75mg含まれています。
こちらでは500ml缶のZONEを軸に見ていきます。
カナダ保健省(HC)によると1日に摂取して良いカフェインは
健康な成人で400mg(コーヒーをマグカップで約3杯)となっています。
参照:厚生労働省
となると、ZONEは1日に2本飲んで良いことになります。
ZONE2本でカフェインは300mgですので、まだ余裕まであります。
3本飲んでしまうと450mgとなりカフェインの過剰摂取となってしまいます。
ただし、一気に飲むとカフェインが体内に残っている状態で次ぎのカフェインが入ってくることになりますので、
そうなると身体に影響が出る恐れがありますので、間隔を十分にあけて飲むようにしましょう。
また、ここで言っているのは健康な成人ですので、
何らかの病気の方や医師からカフェイン摂取を控えるよう言われている方や
過度なダイエットにより痩せている方は該当しないかと思います。
子供の場合は?
子供においては、カナダ保健省(HC)によれば、
- 4~6歳は最大45mg/日
- 7~9歳は最大62.5mg/日
- 10~12歳は最大85mg/日
- 13歳以上については1日のカフェイン量を2.5mg/kg体重以上摂取しないこと
としています。
参照:厚生労働省
次に元東京福祉大教授である栗原久氏によれば、
「子どもが大量に摂取すると不安や、頭痛、疲労感といった離脱症状が生じるリスクが高まる」。脳を刺激し、眠気防止などには有用だが、「子どもの脳の発育を邪魔する可能性がある」と指摘する。
「特に知性や理性をつかさどる前頭前野に影響を与える」と栗原さん。3歳までは摂取を控えるべきだという。4~6歳は1日25ミリグラム以下、7~12歳の学童期は50ミリグラム以下にするよう勧めている。
急速に普及したカフェイン入り清涼飲料水「エナジードリンク」は、缶や瓶1本にコーヒー2杯分のカフェインを添加したものも。栗原さんは「受験勉強のため眠気を覚まそうと飲む子がいる。前頭前野の発達は20歳ごろまで続くので、避けてほしい」と訴える。
引用:東京すくすく
栗原氏によると、3歳以下の子供は一切カフェインを摂取させないように述べており、
4~6歳の子供はカフェインを1日に25mg以下、
7~12歳の子供はカフェインを1日に50mg以下にするように述べています。
13歳からについては、制限はないようですが、前頭前野の発達は20歳ごろまで続くため、
エナジードリンクは避けて欲しいと述べています。
栗原氏の提言に従うとZONEは20歳頃までは摂取できないということになります。
ZONEが飲めるようになるのは成人(20歳以上)になってからですね。
では、カナダ保健省の提言に従うのであれば、
13歳以上は体重×2.5mg以上のカフェインは摂取しないということなので、
平均体重を見ていきたいと思います。
男子
15歳(高校1年)58.8kg
16歳(高校2年)60.7kg
17歳(高校3年)62.5kg
女子は
15歳(高校1年)51.7kg
16歳(高校2年)52.7kg
17歳(高校3年)53.0kg
高校2年生の男子の場合だと平均体重が60.7kgなので、計算すると
カフェインは151.75mgまで摂取できるということになります。
これなら、ZONEを1本飲めるということになります。
ただし、高校2年生であっても体重が60kg以上ない場合は、1本飲めないことになります。
しかし、摂取許容量ギリギリまで摂取することになりますので、
一気に全部飲み干すのではなく、間隔をあけて飲むようにした方が無難です。
女子の場合は、高校生の間は平均体重を見ると、ほとんどの女子がZONEを飲めないことになります。
ちなみに、大学生の女性の平均体重を見てみると、
19歳50.0kg
20歳50.0kg
21歳50.2kg
22歳51.0kg
参照:身長サプリのおきて
大学生の方が平均体重が少ないのですが、
ダイエットなどが関係しているのでしょうか。
女性の場合は、成人になるまではZONEを飲むことが出来ません。
これが仮にショート缶だった場合で考えてみると、
中学生の平均体重を見てみると、
男子
12歳:44.2kg
13歳:49.2kg
14歳:54.1kg
女子
12歳:43.8㎏
13歳:47.3㎏
14歳:50.1㎏
ということですので、
中学1年生から男子も女子もZONEのショート缶なら飲めるという計算になります。
計算上では体重が30kgあればショート缶1本飲めるということになります。
ただし、1日のカフェイン摂取許容量ギリギリまで摂取してしまうと、
他からのカフェイン摂取に気をつけなければいけなくなります。
カフェインはZONEなどのエナジードリンクの他に、
コーヒーや緑茶、烏龍茶、ほうじ茶、抹茶、紅茶、コーラ、栄養ドリンク、ココア、チョコレートなどにも含まれていますので、注意してください。
ただし、これはカナダ保健省の提言に従った場合で、
栗原久氏の提言に従えば、20歳頃までエナジードリンクは飲まない方が良いでしょう。
妊娠中・授乳中の方は?
妊娠中のカフェイン摂取許容量は、
世界保健機関(WHO)では、1日に最大300mg
英国食品基準庁(FSA)では、1日に最大200mg
カナダ保健省(HC)では、1日に最大300mg
となっています。
いずれもコーヒーならマグカップで2杯程度となっています。
参照:厚生労働省
日本には海外のような基準は設けられていませんが、
日本の産婦人科医によるとコーヒーなら1日1~2杯程度ならOKとする医師は多いようです。
参照:ママ、あのね。
このコーヒーがどの種類かはわかりませんが、インスタントコーヒーの場合なら
1杯あたり約60mgのカフェインが含まれていますので、2杯ということなので120mg摂取出来ると言うことになります。
このコーヒーがコンビニなどで販売されているコーヒーであれば、1杯あたり90~100mg含まれていますので、
それが2杯なので180~200mgのカフェインを摂取して良いことになります。
参照:セブン-イレブン
多少差はありますが、FSA同様1日のカフェイン量は200mg程度まではOKと考えて良いでしょう。
となると、ZONEは1日に1本飲むことが可能になります。
2本飲んでしまうとどうなるかというと、
堀産婦人科でこう述べています。
流産、死産率については、カフェインの摂取量が1日150mg未満の妊婦に較べて300mg以上摂取する妊婦の流産のリスクが2倍に、コーヒー1日8杯以上で死産のリスクを高めるという報告があります。カフェインは胎盤を流れる血液の量を減少させますが、胎児発育との関連性のついては関連があるという報告と、ないという報告の両方があり、いまのところは結論がでていません。しかしカフェイン摂取と同時に喫煙をする習慣のある妊婦では明らかに胎児の発育の遅れがみられ、早産の傾向も認めます。
引用:堀産婦人科
ですので、1日に2本飲むことは避けてください。
なお、ZONEを飲んだ日は他からのカフェイン摂取も控えた方が良いでしょう。
授乳中の方で母乳育児をされている場合は、1日のカフェイン摂取許容量は200mgまでとされておりますので、
ZONEは1日に1本飲むことが可能なのですが、
一気に全部飲んでしまうと、母乳を介して赤ちゃんにカフェインが移行する可能性があります。
カフェイン摂取後15~30分で母乳中のカフェイン濃度がピークに達し
その後、2時間後から半分以下に濃度は下がります。
参照:産婦人科オンラインジャーナル
となっているため、飲むなら授乳前ではなく、授乳後に飲むべきです。
ですが、ZONEはカフェイン含有量が多いため、一気に飲んでしまうと、
先ほども言いましたが、赤ちゃんにカフェインが移行する恐れがあるため、
一気に飲み干すことはしないようにしましょう。
カフェインを過剰摂取するとどうなるの?
カフェインを摂取しすぎるとどうなるかについてですが、
一般的に言われている症状としては、
心拍数増加、高血圧、不整脈、ふるえ、神経過敏、不眠症、パニック発作などにつながるおそれがある
と言われています。
参照:BBC
健康な成人の場合は400mgまではBBCによると安全としており、
1日に400mg以上摂取すると上記のような症状が出るおそれがあるとしています。
また、カフェイン含有飲料(特にエナジードリンク)を一気飲みすると
不整脈により死亡したという事例があります。
これは米南部での出来事なのですが、健康な16歳男子が
2時間の間にマクドナルドのラテとマウンテン・デューの大、さらにエナジードリンクを立て続けに飲んで
カフェインが原因の心臓の以上によって不整脈が生じ死亡したというのです。
参照:BCC
ですので、ZONEを一気飲みすることはくれぐれも避けてください。
特に、子供と授乳中の方は。
赤ちゃんは代謝機能が未熟なので、カフェイン代謝に約80時間かかると言われていますので、
できれば授乳中の方はZONEを極力飲まないようにした方が良いと考えます。
参照:産婦人科オンラインジャーナル
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ZONE(500ml)1本中には150mgのカフェインが含まれていますので、
これを1本飲もうと思うと、成人の場合は問題ありませんが、
子供の場合は体重が最低でも60kg必要になってきます。
体重の平均でいくと、男子高校2年生あたりからようやく1本飲めると言う計算になるのですが、
栗原久氏の提言に従うのであれば、成人になるまで飲まないようにした方が良いでしょう。
妊娠中の方はカフェインの摂取のしすぎは流産や死産のリスクを高めてしまいますので、
ZONEは飲んだとしても1本にとどめておきましょう。
授乳中の方は母乳を介して赤ちゃんにカフェインが移行しますので、
できればZONEは飲まない方が良いでしょう。