アース製薬から出ているブラックキャップはいわゆる毒餌タイプの駆除剤で、
この餌に釣られてゴキブリが寄ってくるので、設置するとゴキブリが増える
と思っている方もいるかと思いますが、それは本当なのでしょうか?
こちらではブラックキャップが逆効果にならない理由について紹介致します。
ブラックキャップは逆効果にならない!その理由とは?
ブラックキャップは構造上ゴキブリにとって居心地の良い構造をしており、
その中にゴキブリの餌(毒ですが)が入っているので、ゴキブリの通り道に設置しておくと
その餌をゴキブリが見つけて食べてくれます。
効果が出始めるのは食べてから6時間程度経ってから効果が現れます。
即効効かないのには理由があり、ゴキブリが毒餌を食べて巣に戻ります。
巣に戻ったゴキブリが糞をすると、ゴキブリの習性でその糞を他のゴキブリが食べます。
すると、糞にも毒が混じっているので、糞を食べたゴキブリも駆除できます。
また、ブラックキャップを食べて死んだゴキブリの死骸を食べてもゴキブリは死に至ります。
ゴキブリの嗅覚はそこまでよくなく、近くのにおいしかキャッチできません。
ブラックキャップのにおいも1~2m程度しか届きませんので、
ゴキブリが近くに寄らないと見つけることができないのです。
つまり、ブラックキャップを設置したからといって外からゴキブリが寄ってくると言うことは
まずあり得ません。
ブラックキャップを見つけられるのは、家の中にいるゴキブリだけなのです。
なぜゴキブリが増えたように見えるのか?
ブラックキャップを設置してからゴキブリが増えたように感じることがあります。
これは、一つはたまたまゴキブリが表に現れているということが考えられます。
また、ゴキブリの死骸を見るようになったと言う場合は、
ブラックキャップを食べてゴキブリが見える位置で息絶えたと考えられます。
他にも赤ちゃんゴキブリを多く見かけるようになったという場合もありますが、
ブラックキャップを食べる前、あるいは食べてすぐにゴキブリが卵を産んだ場合、
卵は生きていますので、時間が経てば孵化します。
参考程度になりますが、
クロゴキブリの場合、産卵から孵化までの期間は23~55日程度で、
チャバネゴキブリの場合は、産卵後すぐに孵化します。
また、クロゴキブリの卵鞘には、卵が約15~28個入っており、
チャバネゴキブリの場合は約18~50個の卵が入っています。
なお、クロゴキブリの産卵の回数はメス1匹につき17回程度。
チャバネゴキブリは卵鞘を3~10回程度行ないます。
参照:DUSKIN
1個の卵鞘に卵がたくさん入っている上に1匹のメスの産卵が何回も行なわれるため、
家にゴキブリの巣がある場合、次々にゴキブリの赤ちゃんが孵化して現れることになります。
ブラックキャップを設置した時と、孵化するタイミングが重なれば、
ブラックキャップを置くとゴキブリが増えると感じるのも無理はないでしょう。
ただ、ブラックキャップを設置したからといってゴキブリが増えたのではありません。
決して逆効果にはなりません。
たまたまタイミングが重なったか、ブラックキャップを食べたことによりいつもよりも死骸を見る機会が増えたというのが正解でしょう。
まとめ
ゴキブリのにおい感知は近くのものしか感知できないので、
ブラックキャップを設置したからといって、外からわらわらゴキブリがおびき寄せられるということはありません。
ブラックキャップ自体もにおいが届くのはせいぜい1~2m程度なので、家にいるゴキブリにしか反応しません。
ブラックキャップを置いてゴキブリを見かけるようになったと言う場合は、
ゴキブリが増えたのではなく、家にもともといるゴキブリがブラックキャップを食べたことにより、
見える位置で死んでしまったか、産卵孵化のタイミングがブラックキャップの設置とたまたま重なり、
赤ちゃんゴキブリをたくさん見かけているということが予想されます。
ですので、逆効果には決してなりません。
むしろ、ブラックキャップを食べることで、他のゴキブリも駆除できるので、
しばらく設置し続けていると徐々にゴキブリは減少していきます。